三密から考える山小屋の環境|新型コロナを機会に学ぶ

こんばんは。
登山ガイドのHajimeです。

新型コロナの影響で山に行けない日が続いています・・・。
山に想いを募らせている方も少なくないのではないでしょうか。

本日は三密の影響を考慮してGWの営業停止を決断した山小屋について考えていきたいと思います。

三密を避ける山小屋

北岳肩の小屋を上から撮影した写真

「密閉空間・密集場所・密接場面」3つの密を合わせて三密と言われますよね。
山小屋にはこれらの要素が含まれていることから多くの山小屋では、GWの小屋開けから営業を見送っています。

山小屋特有の要素

  • 通気性が決して良いとは言えない小屋もある。
    雪が溶けるまで窓を開けることができない小屋も。
    夏場も部屋の中で空気がこもる場所が生じる。
    夏でも氷点下近くまで気温が下がる山域では窓を開けて寝ることができない可能性もあります。
  • 宿泊客は相部屋が基本。
    一部の山小屋では個室こそありますが、基本は相部屋や大部屋で仲良く寝ています。
    すぐ横に人の足、顔がある状態ですので深夜の時間に密の中動けない状況です。
  • 食堂は肩を並べて座る。
    ピーク時には何回転もさせることがあります。
    左右前後の席に座らせて、その混雑ですから…
  • 水の確保が難しい場合もある。
    飲用水の他に手洗いうがいなどの衛生用の水が十分に確保できない場合があります。

他にも3密に繋がる要素は多くあります。
従業員の安全、緊急時のヘリとの連携や影響なども大きいと言えます。

夏の山小屋で考える新型コロナ対策

2020年の夏シーズンまでに新型コロナウイルスが終息することは考えにくいということで、営業をしないという対策をしている山小屋もあれば、各山小屋で対応策を打ち出しているところもあります。

例えば…

  • 宿泊人数を制限する
  • 喫茶、食事共に宿泊者に限定する
  • 消毒液を設置する

などでしょうか。

小屋の動向次第でテント場にも影響あり

小屋が営業しないならテント泊で登山すれば良いかと考える方も少なからずいると思います。
ですが、それは現実的には難しくなることでしょう。

テント場やトイレの多くを山小屋が管理していることもあり、山小屋の営業停止はすなわちテント場の利用もできなくなることを意味しているからです。

テント宿泊者が与える影響

テントに宿泊した人が山小屋に与える影響はゼロではありません。
売店の利用、トイレの利用、食堂の利用などがあるからです。

また緊急時には小屋への避難もあります。
雷雨時、豪雨時にテント内にいるのが危険と判断された場合には、小屋への避難も考えられるでしょう。

テント宿泊者が小屋に影響を与えることを考慮すると営業の決断する材料になると言えます。

山小屋自粛が吉か

山小屋の受け入れ態勢に正解はなく、手探りの状態が続くことが予想されます。
同時に私たち登山者もどのように登山をし、どのように山小屋を利用していけば良いのか考えていかなければなりません。

営業したい山小屋、利用したい登山者と想いは同じように感じます。
ただし、新型コロナウイルス感染の可能性が拭えない、また対策が講じられない間は山小屋の利用を自粛するのが吉であるというのがいち登山ガイドとしての考え方です。

この記事を書いた人

Hajime

Hajime

お客様や周りにいる登山者からスパルタ…と言われる昭和な登山ガイドであり、花の名前を忘れることが多く花心のない男。