雪から水を作る雪山基本スキルと合わせて裏技をご紹介

突然ですが、あなたは水を作ったことはありますか?

水は登山における基本装備の一つです。
水がないだけで体内は水分不足に陥り、低体温症を招いたり、登山するにも力が出ないといった事になりかねません。

このように山では水は欠かせないものですが、水場が凍って使えないことや想定外の山行時間で水場のあるテント場にたどり着けないなんてことも多々あります。

雪山で雪を溶かして水を作るのは基本技術です。
今回は効率良く水を作る方法をお届けしたいと思います。

美味しい水を作ってみよう

濾過装置を作ったり、浄水装備を持っていくこともできますが雪作りのコツは覚えてしまえば簡単です。
実際、美味しいかどうかはわかりませんが…
まずは綺麗な雪を探すことから始めましょう。

登山道から外れたところの雪を掘る

登山道の雪を掘ることはありえませんが、登山道の脇程度も水にするには不衛生な場合が多いので、少し登山道から外れた安全な場所で雪を掘るようにしましょう。

水を作る場合は休憩地か宿泊地であることが大半かと思いますので、
宿泊地の場合は周りの方にも確認を取りつつ雪を確保すると良いと思います。

掘った雪は後々の溶かす際のことを考え、雪の出し入れがしやすいテントの前室、またはテント内で保管するようにしましょう。

ワンポイント

ゴミ袋を用意しておき、そこに雪を貯めておきましょう。
一人分なんかはレジ袋程度の大きさでもいいですが、雪質によってはかなりの量が必要となりますので、45Lサイズのゴミ袋などを用意しておきましょう。

 

雪を溶かす

雪を溶かすのはバーナーでの作業になります。
寒い時に暖を取りながら水を作っていくのが効率的でお勧めです。

雪だけドサッとコッヘルなどに入れて熱しても、すぐには溶け始めません。
熱効率を考えると最小限の水を入れ、そこに雪を入れていくようにしましょう。

ワンポイント

残ったお湯があればそのお湯を活用して水を作っていくことができます。
またお湯くらいの温度になったら雪を入れてという作業を繰り返していくと比較的効率よく水が作れます。

 

お湯を濾(こ)す作業

雪の中には自然界の不純物が多く混じっています。
森林限界より下の樹林帯であればそれも当たり前です。

大きなものは溶かす途中でスプーンなどで取り除けばいいですが、小さいものはフィルターなどで濾して取り除くほかありません。もしくは気にせず飲むまでです。

コーヒー用のフィルターやキッチン用ネットなどを活用して濾過するのが一般的な方法です。

ワンポイント

ストッキングやガーゼがオススメ。
ファーストエイドキットなどにも装備されているガーゼは濾過に活用することもできます。
ストッキングをファーストエイドキットに装備しておくのも便利です。

 

飲める水ができましたか?

これで雪を溶かして水を作る作業は以上になります。
ペットボトルを使って濾過装置を作るなど大掛かりな物も良いかもしれませんが、工夫して簡易的に作れるもので雪山を楽しむのも良いかと思います。

ぜひ雪山にテント泊などで行く際は実践してみてください!

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