私たちは槍ヶ岳目指して頑張って登っています…
横尾山荘から歩き始めて約5時間。ここまでくるとようやく槍ヶ岳の穂先が見える予定でしたが、ガスの向こうに隠れてしまって見えません。

ガスじゃ見えなくてしょうがないね、と言ったとたん、なんとガスが一瞬抜けて、穂先が姿を現してくれました!この疲れたタイミングでゴールが見えてくると、やる気が出てきます!!

グリーンバンドからは約1時間半をかけ、槍ヶ岳山荘まで登ります。この辺りから、ごつごつした岩が大きくなり、勾配もかなり急になってきます。また、道案内のマークもたくさんありますが、ガスの中に入ると白いマークがよく見えないので、しっかりと周りを見て進みます。

槍ヶ岳山荘まで、1500Mから岩に数字が書いてあります。ここはあと700Mの地点ですが、ついに雨が降り出してきてしまったので、レインウエアを着こみ進みます。

横尾山荘からスタートして7時間、ようやく本日の宿槍ヶ岳山荘に到着しました。この時はちょうど雨が強くなってきたことと、おなかがとても空いていたので、写真もそこそこにすぐに中に入って宿泊受付をします。


宿泊受付をした後は荷物を寝床に置き、「キッチン槍」で昼食にします。何を食べるかさんざん悩んだ末、雨で冷え切った身体を温めるためにも、醤油ラーメンを食べることにしました。ちなみにインスタントではなくしっかりとした生麺でとてもおいしかったです!

それ以外にキッチン槍には、マフィンや焼き立てのパンもありました。充電コーナーや水場も受付そばにまとまって設置してあるので、説明を聞いていなくても特段困ることはありませんでした。

そして、ここからが悩みどころ。
穂先にアタックしたいけれど、雨と風が強く、岩場をほとんど登ったことがないメンバーと一緒に行くことはかなりの不安が。しかし、雨雲レーダーとにらめっこしつつ悩んでいると、ちょうど1時間ほど雨が弱くなる予報に変わってきました。(ガイドさんに教えてもらった天気予報ほんとに役に立ちました!)
今すぐ行けば、あまり雨にも降られなさそうということをメンバーに伝え、元気なメンバーだけで穂先にアタックすることにしました。そこからは急いで雨具を着込み、アタックザックに飲み物とお菓子をいれ、500円のレンタルヘルメットを素早く借り、いざアタックすることに!
幸いにも、外に出るとちょうど雨も予報通り弱くなっています。山頂まで約30分の道のりですが、長いはしごや鎖場、足を置く位置をしっかりと考えなければいけない岩場が続きます。初心者が多かったので、最近岩場でたくさん鍛えられた私を先頭に登っていくことにしました。

高所恐怖症のO氏が終始へっぴり腰。心配に思った赤ヘルのお父様方に助けられながらも、みんなで登っていきます。そして、最後の長い梯子を登り切ればそこはもう山頂です。

山頂は天気も悪いせいかあまり人もおらず、すぐに写真の順番が回ってきます。少しの間ですが、突風が吹く可能性も考慮し、待っている間はみんなしゃがんでいました。

どうなるかと思ったけど、無事に標高3180Mの三角点にもタッチすることができました!ちなみに、レインウエアが新しくなり、水をしっかりと弾いていてご機嫌です。

そして運よく集合写真を撮ることには雨がやんでくれました。ちなみにこの槍ヶ岳の木製の看板ですが、片手で持ち上げていますが、水を吸っていてとっても重かったです。

しかし、またしばらくすると雨が強くなる予報であったので、写真をひたすら撮った後は素早く下山します。槍ヶ岳の穂先は登りと降りのルートが別になっているので安全に通過できるようになっています。下りのほうが鎖場が多く、運よくガスも抜けてきたため、高いところが怖い人にとってはかなりの高度感を感じるかと思います。

1時間と少しかけて、無事に穂先アタックを完了しました。助けてくださった赤ヘルのお父様、ありがとうございました!

夕飯までは、レインウエアを乾かしたり、荷物の整理をしたりした後、もちろん談話室でみんなで飲みながら夕飯の時間を待ちました!
夕飯は受付の下の階の食堂でいただきます。穂先アタック時に一番ビビっていたO氏はごはんで「槍ヶ岳盛り」を作り、どこが一番怖かったか説明する余裕が出てきていて、一安心しました。今写真で見返してもよく盛れていると思います。

夜は天気も悪いし、長時間歩き疲れていたこともあり、みんな早くに就寝してしまいました。少しテンションが上がり寝付けない私は、山荘の中を探検し、途中の登山道であった人を見つけひと話した後、眠りにつきました。
ひたすら降りる3日目
この日も早くに出発します。帰りのバスに乗る前にどうしてもお風呂に入りたかったので、早くに出発するために朝ごはんはお弁当にしました。談話室で朝ごはんを食べた後は、朝食の列に並ぶ人々を横目に、レインウエアを着込んで出発します。

何も見えない中の出発でしたが、少し降りるとガスが抜けてきました。無事に穂先との記念写真も撮ることができました。

さらに降りて雲の下までくれば、ガスも風も弱くなり、歩きやすくなってきましたが、足元は滑るので気を付けて降りていきます。しかし、雨がやんで余裕が出てきたら思い出しました。徳澤園でビールが飲みたかったのだということを思い出し、みんなすごい勢いで歩き出しました。

急ぎつつも、雨を浴び元気になった植物たちが生き生きしていたので、写真はしっかりと撮っています。

さすがに飛ばしすぎて疲れたのと、時間に余裕が出すぎてしまったため、前日に朝食を食べた槍沢ロッジで、残りの賞味期限間近な食糧の消費を兼ねてコーヒータイムにすることとしました。悩んだけど、バーナー持ってきておいてよかったです。

エネルギー補給をし、元気になった後はまずは横尾山荘へ。山荘で預けた荷物をピックアップし、ビールの待つ徳澤園へ向かいます。ちなみに、ここからはほぼ平らで歩きやすいので、20代の若手組はコースタイム×0.6以下のすごいスピードで歩いて行ってしまいました。アラサーにあの速さはしんどいです。笑

下山後のお楽しみ
グルメ
上高地から登っておすすめなのは、もちろん穂高岳のレポでも紹介した徳沢園!この時は初ミチクサだったので、定番の「山の手作りカレー」をいただきました。途中休憩入れたとはいえ6時間歩き通しであったため、ビールもカレーもかなりお腹に染み渡りました。

温泉
今回は上高地から高速バスで一気に帰るため、上高地そばの小梨園キャンプ場での入浴となりました。14時前に入浴しましたが、早めの時間のせいかあまり混んでいませんでした。コンパクトなお風呂でしたが、シャンプーやドライヤーもしっかり置いてある上に、温泉正面の売店には飲み物やお菓子も売ってあるので、帰りのバスのお供を買うこともできました!

次はどこー?
どこにするか悩み中!テント泊をしっかりした時のことにするか、富士山にするか、もっと違うところにするか。もう少し悩みます!
余談
槍ヶ岳に登った1ヶ月後に、穂高岳へ行った時も感じましたが、やっぱり、横尾から上高地までの3時間はしんどいですね。シャトルタクシー運行してくれると助かるんだけどな!

余談の余談
台風19号ひどいな。今週末はレポを描くんじゃなくて、お山に行っているはずだったけど、台風対応の緊急対応要員としてまさかの自宅待機&深夜に出社予定でございます。東京のお山エリアが無事でありますように。
登山データ
参考までに今回の登山データです!
登った日:2019年7月26〜28日(晴れ・ガスのち雨・晴れ)
登った人:会社の人達8人(時間は20-30代男女5人)
泊まった山小屋:横尾山荘・槍ヶ岳山荘
アクセス:新宿から高速バスで上高地
登山ルート:1日目7:15バスタ新宿⇨12:02上高地バスターミナル・昼食⇨13:10出発⇨13:15河童橋⇨14:10明神・休憩10⇨15:30徳沢園⇨16:30横尾山荘・入浴⇨17:30乾杯①⇨18:10夕食⇨19:00乾杯②⇨21:00就寝
2日目4:00起床・準備⇨4:50出発⇨5:40一の俣⇨6:20槍沢ロッジ・朝食35⇨6:55出発右⇨7:25ババ平・休憩10⇨8:00槍沢大曲り⇨9:00天狗原分岐・休憩10⇨10:10グリーンバンド⇨11:45槍ヶ岳頂上山荘・昼食休憩80⇨13:05穂先アタック⇨13:30山頂・15⇨14:20山荘⇨乾杯⇨17:00夕食⇨20:00就寝
3日目4:10起床⇨4:50朝食⇨5:30出発⇨6:20グリーンバンド⇨6:50天狗原分岐⇨7:20槍沢大曲り⇨8:10槍沢ロッジ・休憩40⇨8:50出発⇨9:15一の俣⇨10:20横尾山荘・荷物ピックアップ15⇨11:05徳沢園・昼食80⇨13:40小梨園・入浴110⇨15:50出発⇨16:20上高地バスターミナル出発